FX基礎知識

FXの【ロット】を正しく設定しよう!初心者にも分かりやすく計算方法も解説

ロット アイキャッチ

FX取引をしていると「ロット」という言葉をよく耳にすると思います。ロットとはFX取引していくうえで、単位を指すため覚える必要があります。

ロットを覚えて上手な活用ができれば、安全な取引を行えるため覚えていきましょう。

今回の記事では、FXのロットについての解説と上手な活用方法を解説します。

ロットとは

ロットとは取引通貨の単位売買単位のことを言います。何か1つのものを売買するのではなく、ある程度の数量をまとめて1単位として売買していく際に使う単位です。

卵やトイレットペーパーを購入するときは、1つだけが手元に来るわけではなく、6個や12個でまとめて購入する形を取ります。これを「ロット」と呼びます。

ではなぜ、FXでは「ロット」の単位を使うのでしょうか。次の項目でFXのロットに関して説明します。

FXのロットとは

FXは2つの通貨(ドル円など)の交換の際、売買をして差益を生み出すことで利益を得れます。この時1円のみで取引したり、1ドルのみで行うと差益が小さくなりすぎてしまいます。

そこで一定の数量をまとめて、ドルや円を保持単位があると便利なため「ロット」という言葉を使うようになりました。

FX会社で最低ロット数は異なりますが、基本的には1ロット1万通貨(円の場合は1万円)に設定しているところが多いです。

しかし、通貨ペアによっては最低取引量が変わるため注意が必要です。

各通貨ペアごとに取引通貨数が変わる!

通貨ペア 取引単位
米ドル/円 1万ドル
ポンド/円 1万ポンド
ユーロ/円 1万ユーロ
豪ドル/円 1万豪ドル
メキシコペソ/円 10万メキシコペソ
南アフリカランド/円 10万南アフリカランド
ポンド/米ドル 1万ポンド
ユーロ/米ドル 1万ユーロ

FXにおいて、1ロットに対する取引通貨が通貨ペアごとに変わります。

メキシコペソや南アフリカランドは通貨の価格が安いため、通常の10倍である10万通貨が1ロットです。10万通貨の取引の場合10倍の為替変動をするため、取引する際は注意しましょう。

FX初心者にとっては危険な通貨となるため、取引に慣れるまではメキシコペソ・南アフリカランド以外の通貨ペアで取引すると良いでしょう。

1ロットの計算方法

  • 1ロット=通貨レート×1万通貨

為替相場は常に変動し価格も変わり続けています。1ロットは1万通貨ですが、為替変動があるため必ずしも同じ金額にはなりません

上記の計算を行う事で、正確なロット数を出すことが可能です。

【米ドル/円レート(107円)・1万通貨を購入】
1ロット=107円×10,000ドル(1万通貨)⇒107万円で米ドル/円を購入

米ドル/円レートが107円の場合、1ロットの購入をすると107万円の日本円が必要です。この計算はどの通貨ペアでも同様のため、1ロットの金額を知りたいときはこの計算式を活用してください。

FXのロットを理解して上手な取引をしよう

  • 1ロットだと1pipsの変動で100円の利益になる!
  • レバレッジを使うロット計算
  • FX会社のロット数を知る

FX取引においてロットの理解で損益の大きさは変わります。正しい理解をすることで取引幅も広がり、上手な取引を行えますよ。

FX取引をするときに、担保として預けた証拠金の数倍もの資金を動かすことのできるレバレッジを使用して取り組んでいく人もいるでしょう。正しい計算方法を覚えてうまく活用しましょう。

またFX会社によってロット数が変わるため、事前にどのロット数か調べておくことも大切です。

値動きの幅で損益の大きさも変わりますが、具体的にどれくらい変わるのでしょうか?次の項目で詳しく解説します。

1ロットだと1pipsの変動で100円の利益になる!

米ドル/円 1pipsの動き
(0.01円)
10pipsの動き
(0.1円)
100pipsの動き
(1円)
0.1
ロット
10円 100円 1,000円
1
ロット
100円 1,000円 10,000円
10
ロット
1,000円 10,000円 100,000円

FX取引を行う場合、損益の大きさは値動きを示す単位であるpipsの大きさで変わります。

1ロットで取引を行うとき、1pips(0.01円)の変動で100円・10pips(0.1円)で1,000円・100pips(1円)で10,000円の損益が発生します。

10ロットになると、1pipsで1,000円・10pipsで10,000円と損益が大きいです。ロット数を上げることで損益も大きくなるため、初心者のうちは、無理なロット数で取引は行わないようにしましょう。

FXの【pips】とは?投資効率を高めるためにはpipsが関係しているFX取引では、通貨ペアの表す数字を「少数点以下」で表示します。 pips(ピップス)は、FX取引で少数点以下を示す単位です。 また、日本で使用される円は、少数点以下で表さず1の位までを使用します。 しかし、FX取引では、少数点以下の数値は欠かせない取引です。 FX取引をはじめる前の知識として、取引のルール設定の際にも「pips」が関わってくることも解説していきます。...

レバレッジを使うロット計算

  • 為替レート×ロット÷レバレッジ=1ロットあたりの必要証拠金
  • 口座資金÷必要証拠金=取引可能ロット数

FX取引でレバレッジを用いて取引を行う場合、上記の計算方法で1ロットの必要証拠金が出せます。

また必要証拠金が分かれば取引可能なロット数も出せるため、自分の資金でどれくらいのロット数をかけれるかも調べることができますよ。

【米ドル/円105円・レバレッジ25倍・資金100万円の場合】

  • 42,000円(必要証拠金)=105円×10,000ドル÷25
  • 23.8ロット(取引可能ロット数)=1,000,000円÷42,000円

上記の場合、レバレッジを使用していると1ロットあたりの必要証拠金は42,000円で、取引可能ロット数は23.8ロットまでと計算が出せます。

FXの【レバレッジ】とは?FXのレバレッジは手元にある資金以上の取引が可能になるFXは、少額の資金からでも取引できます。 なぜなら、FXでは「レバレッジ」をかけて取引が可能だからです。 FXでは、FX証券...

FX会社のロット比較

FX会社 最小通貨単位 1取引の上限
SBI FX トレード 1通貨 1,000万通貨
外為どっとコム 1,000通貨 500万通貨
YJ FX 1,000通貨 200万通貨
みんなのFX 1,000通貨 100万通貨
LINE FX 1,000通貨 100万通貨
セントラル短資FX 1,000通貨 300万通貨
GMO クリック証券 10,000通貨 500万通貨
DMM FX 10,000通貨 100万通貨

初心者がFX取引を行う際は、どのFX会社がどれくらいのロット数で取引を行えるのかも知る必要があります。

SBI FX トレードは最小通貨単位(最小ロット数)が1通貨からなので、初心者向けのFX会社と言えます。資金が少ないと損益も少なくなりますが、「リスクを抑えて取引したい」「少額から始めたい」という人はロット数の少ないFX会社を選ぶと良いでしょう。

FX初心者は小ロットで取引しよう!

小ロットのデメリット
  • 利益が少なくなる
  • 大きな利益を狙うには時間がかかる
小ロットのメリット
  • 損失が少ない
  • ロスカットされにくい
  • ポジションの追加をしやすい
  • 経験を積むことができる

FX経験の浅い初心者は高いロット数で取引するより、最初は小ロットで取引をオススメします。

小ロットで取引を行うと、利益が少なくなる・大きな利益を出すのに時間がかかってしまうデメリットがあります。しかし、高ロットで取引を行う前にFX取引に慣れることが大切です。

その点、小ロットで取引を行うと損失が少なくロスカットされにくいため、FX取引の経験を積めます。

様々な取引方法を試すことも出来ますし、自分に合った取引方法も見つけることが出来るため、初心者は小ロットで取引を行うと良いでしょう。

まとめ

今回はFXのロットについて解説しました。

FXの取引単位であるロットは1ロット1万通貨と考えるのが一般的ですが、FX経験の浅い初心者は1万通貨で取引を行うにはリスクが大きいです。

正しいロット計算を覚えることで、取引する際に自分に最適なロットを設定できますよ。

またFX会社によって最低ロット数が異なるため、事前に調べておくことでリスクの少ない取引が出来ます。

FX取引が初心者の人は、損失が少なくロスカットされにくい小ロットで取引がオススメです。

小ロットで取引することでFXの経験をたくさん積むことができますよ。